2020年3月7日土曜日

NOOBSを使ってOSをインストールする

1. はじめに

初心者用のRaspbianインストール方法として NOOBS と呼ばれるものが長らく使われてきましたが、 2020年3月に新しい初心者用インストールアプリケーションであるRaspberry Pi Imagerが発表されました(使用法は「Raspberry PiへのOSのインストール方法」を参照)。

恐らくこの方法がRaspbianインストールの今後の主流となっていくと思われますが、本ページではNOOBSによるインストール法を記録として残しておきます。

2. OSインストール用のmicroSDカードの準備

ここではRaspberry PiへOSをインストールするために必要なmicroSDカードを準備します。

なお、64GB以上のサイズのmicroSDカードを利用される方は、「64GB以上のmicroSDカードをRaspbianで使えるようフォーマットする」を参考に、microSDカードのフォーマットを exFAT から FAT32 に変更してから先に進んでください。

さて、まずはRaspberry Piは用いず、皆さんが普段お使いの、インターネットに接続されたPCでRaspberry Pi用のOSのインストーラをダウンロードしましょう。

Microsoft EdgeなどのブラウザでJAISTのミラーサイトに接続しましょう。 そして、日付を頼りに欲しいバージョンのリンクをクリックします。
中にある、NOOBS_v◯_◯_◯.zipという形式のファイルをクリックしてダウンロードしましょう。◯にはバージョンを表す数値が入ります。 デフォルトでは「ダウンロード」フォルダーに保存されています。

なお、ファイルのサイズが大きく、ダウンロードに時間がかかります。ネットワークへの接続が速い場合でも20分程度、遅い場合数時間かかる場合がありますので注意してください。なお、Windows 10 の標準ブラウザMicrosoft Edgeをお使いの場合、ダウンロード後の選択肢では「開く」ではなく「フォルダーを開く」を選択してください。

ダウンロード完了後はプロパティでファイルのサイズを調べてください。バージョンによって異なりますが、ファイルサイズがおよそ1.7GBより大幅に小さい場合、ダウンロードに失敗している可能性がありますので、再度チャレンジしてください。

ダウンロードされたファイルは圧縮されたファイルですので、展開する必要があります。

Windowsの場合は、下図のようにファイルを右クリックして「すべて展開」を選択し、現れたダイアログで「展開」ボタンをクリックすると展開が始まります。


ファイルが大きいので、すべての展開が終わるまで少し時間がかかります。なお、この展開時にエラーが出る場合は、やはりダウンロードに失敗している可能性があります。

展開がエラーなく終わったら、現れたファイルを下図のように全てmicroSDカードにコピーしましょう。

コピーが終わった後のmicroSDカードの中身は下図のようになります。


この中身はNOOBSのバージョンが上がるに従い、多少変更を受けることがありますが、展開されたファイルを全てコピーしたのであれば問題ありません。

また、この時点で皆さんのPCには「圧縮ファイル」と「展開されたフォルダ」の2つが残っています。「展開されたフォルダ」は後に削除しても構いません。圧縮ファイルの方は、再インストールの可能性もあるので残しておいた方が安全です。

以上を行ったmicroSDカードをRaspberry Piに接続し、Raspberry Piに電源を入れてOSのインストールを行いましょう。

下図のような起動アイコンが現れるでしょう。


そのまま待つと、さらに下図のようにインストールするOSの選択画面が現れます。


ここではRaspbianにチェックを入れ、Installボタンをクリックします。
なお、NOOBSのバージョンによっては、OSの選択肢としてRaspbianしか現れないこともあります。
その場合もやはりRaspbianにチェックを入れてInstallボタンをクリックしてください。

すると下図のように、microSDカードの中身が消されることを確認するダイアログが現れますのでYesボタンをクリックします。


すると下図のようにインストールが始まります。



インストールは、クラス10のmicroSDカードで約15分かかります。 インストールが完了すると下図のようにインストールの成功を知らせるダイアログが現れますので、OKボタンをクリックします。



するとRaspberry Piが自動的に再起動され、RaspbianというOSのデスクトップが開きます。

2020年2月23日日曜日

64GB以上のmicroSDカードをRaspberry Piで使えるようフォーマットする

0. はじめにの前に

2020年3月に発表されたRaspberry Pi Imager を用いたRaspbainのインストール法では、64GB以上のmicroSDカードに対しても 問題なくOSをインストールできるようです。その利用法は「Raspberry PiへのOSのインストール方法」参照してください。

さらに、この Raspberry Pi Imager では 64GB のmicroSDカードを FAT32 フォーマットでフォーマットすることができます。 その利用法は「Raspberry Pi用に使ったmicroSDカードをフォーマットする」参照してください。

そのため、本ページの以下の記述は古い内容であり、存在意義は小さくなってしまったのですが、記録のため消さずに残しておきます


1. はじめに(以下は古い方法の解説)

本ページは、「64 GB 以上の microSD カードを Raspberry Pi で使えるようフォーマットする」ことを目指すページです。

64 GBよりも小さいサイズの microSD カード(例えば 16 GB や 32 GB)のフォーマットを行いたい場合は、本ページではなく 「Raspberry Pi用に使った microSD カードをフォーマットする」というページの内容に従ってください。

なぜ 64 GB 以上かどうかでページを分けるかと言うと、64 GB 以上の microSD カードは「microSDXC カード」と分類され、購入時に「exFAT フォーマット」という形式でフォーマットされており、そのままでは Raspberry Pi では利用できないからです。

それに対し、16 GB や 32 GBの microSDカードは「microSDHC カード」と分類され、購入時に「FAT32 フォーマット」という形式でフォーマットされております。

ですから、本ページで目指すことは「exFAT でフォーマットされている 64 GB 以上の microSD カードを FAT32 でフォーマットし、Raspberry Pi で使えるようにする」ということです。16 GB や 32 GBの microSDカードであれば、このような面倒な手続きは必要がありません。

なお、この方法は Windows の 「ドライブ」という概念をしっかり理解しておかないとお使いのPC環境を破壊してしまう恐れがあります
ですから、Raspberry Pi用に用いる microSD カードとしては初めから FAT32 でフォーマットされている 16GB か 32GB のものを購入することをお勧めしております。

以上を理解した上で、64 GB 以上の microSD カードを FAT32 でフォーマットしたいと言う方は自己責任で以下の解説にお進みください。

64 GB 以上の microSD カードを FAT32 でフォーマットするためには、それが可能なソフトウェアをダウンロードして用いる必要があります。 Raspbian の公式ページで紹介されているFAT32Format というツールを用いることにしましょう。 なお、このツールは macOS 版がありません。Raspbian の公式ページでは、macOS ではコマンドラインツールである diskutil を用いるよう書いてあります。希望があれば diskutil の解説も記すかもしれませんが、以下では Windows 用 FAT32Format の解説を続けます。

上のリンクをクリックすると、以下のようなFAT32Format のページにたどり着くはずです。ページ中央にある図をクリックすると「guiformat.exe」というファイルがダウンロードされます。


ダウンロードされたファイルは以下のように表示されます。


ここで、exFATでフォーマットされた(すなわち購入直後の)64 GB 以上の microSD カードを接続しましょう。なお、一度 Raspbian で使用し、パーティション(ドライブのようなもの)が複数に分かれた microSD カードの場合、「Raspbian として使った microSD カードをフォーマットする」に従い、パーティションを 1 つに統合してから以下に進む必要があります。

接続したら、先ほどダウンロードした guiformat.exe をダブルクリックして起動します。下記のようなアプリケーションが現れます。


このとき、上図の赤字に記されているように
  • ドライブが microSD カードのものが指定されていること
  • フォーマットが exFAT であること
であることをよく確認しましょう。

ドライブ文字についてよくわからないという方は、あらかじめ「Raspbian として使った microSD カードをフォーマットする」のページをよく読み、ドライブの概念についてよく理解してから先に進んでください。
上図では「D:」と記されていますが、これは筆者の環境でのドライブ文字です。ドライブを指定する文字はPC環境により異なるので、ご自身の環境における microSD カードのドライブ文字を正しく指定しなければならないのです。

特に、ここで用いる guiformat.exe は、microSDカードではないドライブでも指定できるようになっているようです。ですから、正しくドライブを指定しないと、お使いのPCの環境を破壊してしまう恐れがあります。そのことをよく理解した上で先に進みましょう。

さて、上図に示されているように、指定したドライブのフォーマットが exFAT であることも確認しましょう。これを FAT32 にすることが目指すことなのでした。ここに exFAT と記されていることは、microSD カードのドライブが正しく指定されていることの目安になるでしょう。

さらに、指定されたドライブのサイズが「62 G」と表示されていることにも着目してください。このとき、筆者は 64 GB の microSD カードを接続したためこの数字が出たのです(このように、ぴったりの数値ではなく、おおよその値が表示されます)。この数字も、microSD カードのドライブが正しく指定されていることの目安になるでしょう。

以上の確認が終わったら上図右下の「Start」ボタンをクリックしましょう。以下のように、指定したドライブのデータがすべて失われることのについての警告が出ます。自己責任でクリックしましょう。


フォーマットはすぐに終わり、下図のように表記が変わります。exFAT が FAT32 に変化したことがわかるでしょうか。


以上で、この 64 GB 以上の microSD カードを Raspbian で利用できるようになりました。microSDカードを取り外し、FAT32Formatを終了しましょう。

なお、 Raspbian で利用した 64 GB 以上の microSD カードをフォーマットしなおしたい場合、まず「Raspbian として使った microSD カードをフォーマットする」ページに従い、パーティションを 1 つに統合してください。その際、exFAT でフォーマットされます。 それを再び Raspbian で用いたければ本ページに従い、exFAT を FAT32 にフォーマットしなおす、という流れになります。

2020年2月11日火曜日

イメージファイルを使ってOSをインストールする

1. はじめに

本書では、Raspberry PiのOSである Raspberry Pi OS を、Raspberry Pi Imagerというソフトウェアを用いてインストールしました。このソフトウェアは、OSをmicroSDカードに書き込む時にOSのダウンロードも同時に行ってくれます。

職場や学校などでは、この方法でのOSのインストールに失敗することがあるようです。ネットワーク環境により、OSのダウンロードに失敗するためのようです。

そこで、職場や学校などでもOSのインストールが可能な方法を紹介します。Raspberry Pi Imagerを用いて、あらかじめダウンロード済のOSイメージをmicroSDカードに書き込むという方法です。

2. 必要なものの準備

それでは、「Raspberry Pi OS のイメージで OS を インストールする」方法を解説します。まず、皆さんが普段お使いの PC で Raspberry Pi OS のイメージをダウンロードします。
にアクセスしましょう。OSのイメージをダウンロードするページにたどり着きます。

本書でインストールを推奨する OS は「64-bit、アプリケーション数は通常、OSは最新」の選択肢なのでした。
ダウンロードページでは、「Raspberry Pi OS (64-bit)」の「Raspberry Pi OS」が該当します。ページをスクロールして下図の項目を見つけましょう。見つかったら、「Download」をクリックしてダウンロードします。執筆時点では 2025-11-24-raspios-trixie-arm64.img.xz という名前の圧縮ファイルがダウンロードされました。
その他の選択肢としては、Pi 3 B/B+ までの機種では、下図の32-bit版を選ぶのも良いでしょう。
Pi Zero 2 W のようにメモリが少ない機種では下図の Legacy, 32ビット版が安定動作する可能性があるのでした。
さらに古いOSのイメージを選びたい場合、以下のリンクから zip ファイルまたは xz ファイルをダウンロードすると良いでしょう。
  • 古いRaspberry Pi OSイメージ (2020年5月以降~最新まで):32-bit 版 / 64-bit 版
  • 古いRaspbianイメージ (それ以前):32-bit 版
あるいは、OSのバージョンを指定してダウンロードしたい場合、以下のリンクから zip ファイルまたは xz ファイルをダウンロードすると良いでしょう。 さて、現在の Rasbperry Pi OS では、ダウンロードしたファイルの名前は「ファイル名.img.xz」となっています。

本ページのタイトルに「イメージファイルを使って」とありますが、ダウンロードしたファイルはこの「イメージファイル」を「圧縮」したファイルです。圧縮の手法が、拡張子に表示されている「xz」であるというわけです。

ですから、ここからの流れは通常ならば「圧縮ファイルを『展開』してイメージファイルを取り出す」→「イメージファイルを microSD カードに書き込む」 となります。しかし、本ページでは「展開」という作業は行わす、圧縮されたファイルのまま作業を続けます。 その理由は以下の二つです。
  • microSD カードに書き込むためのツール Raspberry Pi Imagerは、圧縮されたイメージファイルのままでmicroSDカードへの書き込みができる
  • xz で圧縮されたファイルは、Windows のデフォルト環境では展開できない
以下で、圧縮されたイメージファイルをそのまま microSD カードに書き込む方法を解説します。なお、便宜上「圧縮されたイメージファイル」のことを「イメージファイル」と呼ぶことがありますので、混乱しないようご注意ください。

3. Raspberry Pi Imager による OS イメージの microSD カードへの書き込み

ここでは、Raspberry Pi用OSのインストールソフトウェアであるRaspberry Pi Imager を用いてイメージファイルを microSD カードに書き込む方法を紹介します。Raspberry Pi Imager 2.0.0 を用いて解説します。
インストール済のRaspberry Pi Imagerを起動するには、検索窓で「ras」などと記入して現れるRaspberry Pi Imagerをクリックします。
さて、起動したRaspberry Pi Imagerの「Device」項目で一番下の「No filtering」を選び、「次へ」をクリックします。 そして、次の「OS」項目で下図のように「カスタムイメージを使う(Use custom)」をクリックします。
すると、イメージファイルの選択画面になりますので、先ほどダウンロードしたファイルを指定します。下図は、ダウンロードフォルダにダウンロードされたファイルを指定している様子です。選択が終わるとひとつ前の画面に戻りますので、「次へ」をクリックします。
次に、「ストレージ」の項目の選択に移ります。microSDカードが接続済であれば下図のようにカードが現れますので、クリックして選択し、「次へ」をクリックしましょう。

なお、外付けハードディスクなどをPCに接続しているとこの選択肢が複数現れます。microSDカードを表す適切な方を選択しないと皆さんの大切なデータが壊されてしまいますので注意して選択しましょう。
次に現れる下記の画面で「WRITE(書き込む)」ボタンをクリックしましょう。
下記の画面が現れ、microSDカードの内容が全て消されることを警告されます。覚悟を決めて「I UNDERSTAND, ERASE AND WRITE」をクリックします。 書き込み (Writing)と確認 (Verifying)までが終わると、書き込みが終了します。
下図の画面が出たらmicroSDカードを取り外し、その後Raspberry Pi Imagerを終了しましょう。取り外した microSD カードを Raspberry Pi にセットして起動することになります。